ぷっくりしたフォルムが可愛すぎる多肉植物。苗の単体だけでも魅力的だけど、いくつか多肉植物の種類を組み合わせた寄せ植えは、「まるで宝石箱みたい、まるでお弁当箱みたい」と感激する多肉初心者さんが急増中な2025年。
多肉植物の寄せ植え可愛いしチャレンジしてみたいけど、「いちから自分で作るのは難しそう」「配置のセンスに自信がないかな」 そんな風に思っていませんか?
ご安心ください!多肉植物の寄せ植えは、いくつかのコツさえ掴めば、初心者の方でも驚くほど簡単に、そしておしゃれに作ることができちゃいます。
ここでは、多肉植物の寄せ植え作りに必要な道具や苗の選び方といった基本から、具体的な作り方のステップ、作った後の育て方や管理方法、さらにはアレンジのアイデアまで、詳しくご紹介していきます。
自分だけの唯一無二な寄せ植えを作りたくなるはず。では、一緒に多肉植物の奥深い世界を覗いてみましょう!
多肉植物の寄せ植えを始める前に|最適な時期と準備するもの

まずは、寄せ植え作りに最適な時期と、事前に揃えておきたい道具や材料について確認しましょう。事前準備を万全に整えて思いっきり楽しんじゃいましょう!
寄せ植えに最適な時期は「春」と「秋」
多肉植物の寄せ植えに最適な季節は、生育期にあたる春(3月~5月)と秋(9月~11月)です。
- 春と秋がおすすめな理由
- 気候が穏やかで、多肉植物が根を張りやすく、元気に成長する時期なので。
- 植え替えによる環境変化からの回復も早く、失敗が少ないのが特徴。
逆に、高温多湿の夏や、厳しい寒さの冬は、多肉植物が休眠期に入り弱りやすいため、植え替え作業は避けると無難です。
これだけは揃えたい!基本の道具と材料

多肉植物の寄せ植え作りに必要な基本アイテムをご紹介します。
最近では100均でも便利な園芸用品が手に入るので、上手に活用しちゃいましょう。
- 必須アイテム
- お好みの鉢
- デザインも大切ですが、鉢底に穴が開いて通気性のあるものを選びましょう。水はけが悪いと根腐れの原因になります。
- 多肉植物の苗
- 主役になるもの、脇役になるもの、すき間を埋めるものなど、大小さまざまに数種類ほど用意するとバランスが良くなります。苗の選び方は後ほど詳しくご紹介します。
- 多肉植物用の土
- 水はけが良いように配合された多肉植物専用の土がおススメです。自分でブレンドする場合は、「赤玉土(小粒)」「鹿沼土(小粒)」「軽石(小粒)」などを混ぜて作ると〇。
- 鉢底ネット
- 鉢底の穴から土が流れ出るのを防ぎます。
- 鉢底石(軽石など)
- 鉢の底に敷き、水はけと通気性をさらに良くします。
- ピンセット
- 細かい苗を植えたり、すき間をセダムで埋めたりする際に必須のアイテムです。
- 土入れ(スコップ)
- 鉢に土を入れる際に便利です。百均にもあります。
- お好みの鉢
- あると便利なアイテム
- ネルソル(固まる土)
- リースや壁掛けなど、 立体アレンジを作りたい場合に重宝します。
- ハサミ
- 古い根や枯れた下葉をカットするのに使います。消毒をしてから使いま。。
- ブロワー
- 葉の間に乗った土を吹き飛ばすのにあると便利です。
- 筆
- 必須ではありませんが、ブロワー同様、細かい部分の土を払うのに役立ちます。
- 化粧砂(飾り石)
- 必須ではありませんが、仕上げに土の表面に敷くと、見た目がおしゃれになるだけでなく、土の乾燥や病害虫の予防にも繋がります。
- ネルソル(固まる土)

寄せ植えの主役!多肉植物の苗の選び方と組み合わせのコツ

寄せ植えの仕上がりを左右する最も重要なポイントが「苗選び」です。元気な苗を選び、相性の良い組み合わせを考えるのがコツです。
2-1. 元気な苗の見分け方
まずは、健康で状態の良い苗を選んでみましょう。
- 葉が肉厚でシワシワではなくハリがある
- 色が鮮やかでツヤがある
- 茎が太く、ぐらぐらしていない
- 葉と葉の間が詰まっていて、間延び(徒長)していない
- 病気や害虫がついていない(葉の裏側も要チェック)
ポットの裏を見て、白い根がしっかり張っているものがより良い苗です。
2-2. 寄せ植えの組み合わせとデザインのコツ
どんな寄せ植えにしたいか、ざっくり完成形をイメージしながら苗を選ぶとスムーズです。
- 主役(フォーカルポイント)を決める
- まず、寄せ植えの中心となる主役さんを決めます。バラの花のような形が美しいエケベリアや、存在感のあるハオルチアなどがおススメです。
- 背の高い品種で高低差を出す
- 寄せ植えに立体感を出すために、背の低い品種だけでなく、少し高さのある品種も加えます。乙女心(セダム)や虹の玉(セダム)などが使いやすいです。
- 垂れ下がる品種で動きを出す
- 鉢の縁から垂れ下がるタイプの多肉植物を入れると、動きが出て自然な雰囲気に仕上がります。グリーンネックレスやルビーネックレスなどが人気です。
- すき間を埋める名脇役「セダム」
- 寄せ植えの完成度をぐっと高めてくれるのが、細かいすき間を埋めるための名脇役セダムです。斑入りタイトゴメやパリダムなど、粒が小さく増やしやすい品種が「ちまちま寄せ」にも大活躍します。
- 色の組み合わせを意識する
- 緑色だけでなく、赤や黄色、紫、白っぽい品種などを組み合わせると、カラフルで華やかな印象になります。同系色でまとめるとシックに、反対色を入れるとポップな雰囲気になります。楽しんでみましょう。
【実践編】初心者でも簡単!多肉植物の寄せ植えの作り方(ステップ・バイ・ステップ)

いよいよ、実際に寄せ植えを作っていきましょう!
ここでは、基本的な丸い鉢を使った寄せ植えの作り方を、手順に沿って詳しく解説します。
- 鉢の底穴に鉢底ネットを敷く。
- 鉢の底が見えなくなるくらいまで、鉢底石を入れる。(鉢の高さの1/5ほどを目安に)
- 多肉植物用の土を、鉢の8分目くらいまで入れます。この時、ウォータースペース(水やりの際に水が溜まる空間)を確保するため、鉢の縁から2〜3cmは空けておきます。
- ポットから優しく苗を取り出し、根がガチガチに固まっている場合は、手で軽くほぐしてあげましょう。古い土は落とします。
- カリカリに枯れた下葉や傷んだ根があれば、清潔なハサミでカットしておきます。
- 寄せ植えの主役となる一番大きな苗から配置します。少し斜めに植えたり、手前に傾けたりすると、表情が出ておしゃれに見えます。ピンセットで苗の根元を掴み、土に穴を開けてそっと植え付けます。
- 主役の苗の周りに、他の苗を配置していきます。この時、背の高いものを奥に、低いものを手前に配置すると、バランスが良く見えます。
- 苗と苗の間にすき間ができないように、キュッと詰めるように植えていくのが「かわいく仕上げるコツ」です。
- 全体の色のバランスや、葉の形の組み合わせを見ながら、ぐるっと一周植えていきましょう。
大きな苗を植え終わったら、仕上げに細かいすき間をセダムなどの小さな多肉植物で埋めていきます。この作業が「ちまちま寄せ」です。
- ピンセットでセダムを少量つまみ、苗と苗の間の土に挿し込むように植えていきます。
- 土が見えなくなるくらい、ぎっしりと埋めていくと、まるでブーケのような美しい仕上がりになります。
- 全ての苗を植え終えたら、鉢の縁をトントンと軽く叩いて土を馴染ませます。
- 筆やブロワーを使って、葉の上に乗ってしまった土をきれいに取り除いてあげます。
- 最後にお好みで化粧砂を土の表面に敷き詰めると、おしゃれな多肉植物の寄せ植えの完成デス!

作った後が肝心!寄せ植えの育て方と管理のポイント

愛情込めて作った寄せ植えを長く楽しむためには、寄せ植え後のお手入れが大事です。
4-1. 水やり
正しい知識を身につけ、根腐れを防いであげましょう!
- 寄せ植え後の最初の水やり
- すぐに水やりはしませんといった説明も目にしますが、風通しの良い環境下であれば水やり〇。
- 水やりの頻度とタイミング
- 「土が完全に乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと」が基本。土の表面だけでなく、中の土まで乾いているか竹串などを挿して確認しましょう。
- 季節ごとの注意点:
- 春・秋(生育期)
- 土が乾いたらたっぷりと。
- 夏(休眠期)
- 蒸れによる根腐れを防ぐため、水やりの回数を減らします。夕方の涼しい時間帯に与える程度にします。
- 冬(休眠期)
- 寒さで水が凍るのを防ぐため、水やりは月に1〜2回程度に控えます。天気の良い暖かい日の午前中に与えるのがベストです。
- 春・秋(生育期)
4-2. 日当たりと置き場所
多肉植物は日光が大好き!!しかし、種類や季節によって最適な環境は異なります。
- 最適な場所
- 日当たりが良く、風通しの良い場所が理想です。ベランダや庭先の屋外が適しています。
- 夏の管理
- 夏の強い直射日光は葉焼けの原因になります。特に日差しが強い時間帯は、遮光ネットを使ったり、明るい日陰に移動させたりしてあげましょう。
- 冬の管理
- 多くの多肉植物は寒さに弱い品種が多いです。霜や凍結の恐れがある場合は、室内に取り込むか、不織布などをかけて防寒対策をしましょう。
4-3. 形が崩れてきたら「仕立て直し」
時間が経つと、成長して形が崩れたり、間延び(徒長)してしまったりすることがあります。そんな時は「仕立て直し」をして、美しい姿を取り戻しましょう。
- 伸びすぎた部分をハサミでカット(胴切り)します。
- カットした上の部分(穂木)は、切り口を数日乾かしてから新しい土に挿せば、また根付いて新しい株になります(挿し木)。
- カットした下の部分(親株)からも、新しい子株が芽吹いてきます。
- 植え替えの際に取れた葉は、乾いた土の上に置いておくだけで根や芽が出てくる「葉挿し」で増やすこともできます。
5. よくある質問(Q&A)

自分だけの寄せ植えをつくろう!

多肉植物の寄せ植えは、唯一無二なアート作品デス。
主役を選び、脇役を配置し、全体のバランスを考えるというそのプロセスは、まるで絵を描いたり、パズルを組んだりするような楽しさに満ちています。
今回ご紹介した作り方や育て方のコツを参考に、ぜひあなただけのオリジナル寄せ植え作りに挑戦してみてください。
最初は小さな鉢からでも〇。自分で作った寄せ植えが日々の暮らしに加わるだけで愛着が増し、生活に彩りと癒やしが増します。
ぷくぷく、ころんとした愛らしい多肉植物たちと共に、素敵なボタニカルライフを送りましょう!
