多肉植物の寄せ植えは、ぷっくりとした愛らしいフォルムに癒されながら、自分の好きな配置で作りあげる工程の楽しさから、多くの植物愛好家をトリコにし続けています。
多肉植物をただ並べるだけでなく、色、形、大きさ、そして質感の異なる多肉植物を組み合わせることで、まるで宝石箱のような、あるいは自分だけのミニチュアガーデンのような世界を創り出すことができちゃいます!
そんな奥深い多肉植物の寄せ植えの魅力と、具体的な作り方、管理のコツ、更にはアイデアまで、詳しくご紹介していきます。
寄せ植えの魅力とは?
なぜ、多肉植物の寄せ植えはこんなにも人々を惹きつけるのでしょうか?
1. 寄せ植えの工程にワクワクする
多肉植物の寄せ植えは、まさに生きたアート作品です。様々な種類の中から、オリジナルの感性でベストな組み合わせを見つける過程は、絵を描いたり、彫刻を作ったりする作業と似ています。
カラフルなエケベリア、垂れ下がるセダムなど、それぞれの多肉植物が持つ個性をあわせて、一つの鉢の中に癒しの世界が。この寄せていく過程にワクワクすることが、寄せ植えを楽しむ醍醐味と言えるでしょう。
2. 寄せ植え後の成長と変化を楽しむ
単体の多肉植物を育てるのも楽しいですが、寄せ植えでは、それぞれの多肉植物が互い寄り添いながら成長していく様子を観察できます。
日当たりや水やりによって、色づきが変わったり、新しい子株が出てきたりと、日々小さな変化に気づくことができます!
特に、春や秋の成長期には、多くの多肉植物たちがぐんぐんと生長し、寄せ植え全体の雰囲気が変わっていく様は、何度見ても飽きることがなく癒されます。
紅葉などで表情を変えていく姿を愛でること!おおきなおおきな魅力の一つです。
3. 手軽に始められる
多肉植物は比較的丈夫で、水やりの頻度も少ないため、ガーデニング初心者の方でも気軽に始められます。
寄せ植えも、特別な道具がなくても、100均で揃う園芸用のハサミやピンセットがあれば気軽に挑戦できちゃいます!
忙しい日常のなかに、ほんの数十分でもグリーンに触れる時間を作ることで、リフレッシュに。
こだわりの鉢に土でフィールドさえ作ってしまえば寄せるハードルは高くはありません。
思いのままに苗を置いて組み合わせるだけ!違和感があれば修正しながらフィットするところへ置く!
手軽にチャレンジできることも、多肉植物の寄せ植えの魅力になってます。
4. 限られたスペースでも楽しめる
ベランダや窓辺、デスクの上など、たとえスペースが限られていても、多肉植物の寄せ植えなら十分に楽しむことができます。
小さな鉢にギュッと寄せられた多肉植物たちは、場所を選ばずに私たちの生活に彩りを添えてくれます。
また、インテリアに合わせて、鉢の素材やデザインを選ぶことで、お気に入りな空間を演出することも可能です。
5. 唯一無二の贈り物
多肉植物の寄せ植えは、プレゼントとしても最適です。
贈る相手のイメージや好みに合わせて多肉植物を選び、心を込めて作った寄せ植えは、既製品にはない温かみとメッセージを伝えることができます。
お祝い、誕生日プレゼントなど、様々なシーンで喜ばれています。
寄せ植えの基本と準備
寄せ植えを始める前に、いくつか準備しておきたいことがあります。
1. どんな寄せ植えにしたい?イメージを膨らませよう
まずは、ざっくりとどんな寄せ植えを作りたいか、具体的なイメージを膨らませてみましょう。
- 色合い
- ビビットなカラフル、グリーン系、パステル系など、どのようにまとめたいか。
- 雰囲気
- 可愛らしく、クールに、ナチュラルに、アンティーク風に。
- 鉢
- テラコッタ、ブリキ、木箱、陶器、作家さんのリメイク鉢など、鉢の種類によっても雰囲気ががらりと変わります。
- テーマ
- 例えば「砂漠のオアシス」「森の妖精の庭」「海の宝石箱」など、おおまかなテーマを決めることで、苗選びや配置がしやすくなります。
2. 多肉植物の種類を選ぼう
寄せ植えに使う多肉植物を選ぶ際は、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
- 生育環境が似ている種類
- 日当たりや水やりなど、同じような環境を好む種類を選ぶと、管理がしやすくなります。例えば、日光を好むエケベリアと、半日陰を好むハオルチアを一緒に植えるのは避けた方が良いでしょう。
- 生長速度が似ているもの
- あまりにも生長速度が違うものを一緒に植えると、片方だけが大きくなりすぎてバランスが悪くなることがあります。
- 色、形、大きさのバランス
- メインとなる多肉植物
- 存在感のある大きめのものや、目を引く色合いのものを選びましょう。
- 脇役となる多肉植物
- メインを引き立てる、小さめのものや、形が異なるものを選びます。
- 垂れるタイプ
- セダムやリプサリスなど、鉢の縁から垂れ下がるタイプは、動きと立体感を演出できます。
- グラウンドカバータイプ
- 隙間を埋めるように広がるセダムは、寄せ植え全体に統一感を与えます。
- メインとなる多肉植物
- 季節の色づき
- 紅葉する種類を取り入れると、季節ごとの変化を楽しめます。
- 病害虫への耐性
- 比較的病害虫に強い種類を選ぶと、管理が楽になります。
3. 必要な資材と道具を揃えよう
寄せ植えを作るために、以下のものを用意しましょう。
- 鉢
- 排水穴があるものを選びましょう。素材やデザインはイメージに合わせて選びます。
- 鉢底ネット
- 鉢底穴から土が流れ出るのを防ぎます。
- 鉢底石
- 鉢底の通気性を良くし、水はけを促進します。軽石や日向土などが一般的です。
- 多肉植物用土
- 水はけと通気性に優れた専用土がおすすめです。市販の多肉植物用土を使うのが最も手軽です。自分でブレンドする場合は、赤玉土、鹿沼土、軽石などを配合します。
- 多肉植物
- 選び方については上記を参考にしてください。
- ピンセット
- 細かい作業や、多肉植物を傷つけずに植え込む際に非常に便利です。
- 園芸用ハサミ
- 枯れた葉や徒長した部分をカットする際に使います。清潔なものを用意しましょう。
- スコップ
- 土を入れる際に使います。小さいものが寄せ植えには便利です。
- 竹串や割り箸
- 土をならしたり、隙間に土を入れたりするのに使います。
- 手袋
- 土で手が汚れるのを防ぎます。
- 化粧砂や飾り石
- 寄せ植えの仕上げに使うと、見た目がより美しくなります。
- ブロアー
- 葉の間の土や水を飛ばすのに便利です。
寄せ植えの具体的な作り方
- 鉢底ネットを敷く
- 鉢底穴の上に鉢底ネットを敷きます。土の流出を防ぎ、害虫の侵入も防ぎます。
- 鉢底石を入れる
- 鉢底ネットの上に、鉢底石を鉢の高さの1/4〜1/3程度入れます。これにより、水はけと通気性がさらによくなります。
- 鉢底石の上に、多肉植物専用土を入れる
- 最終的に植え付ける多肉植物の根の高さや、完成時の高さを考慮して、少し少なめに入れるのがポイントです。土を入れすぎると、多肉植物を植え込むスペースがなくなってしまいます。
- 購入した多肉植物は、ポットから優しく取り出す。
- 古い土を落とす
- 根についている古い土を、根を傷つけないように優しく落とします。割り箸などで軽くつつくと落としやすいです。
- 枯れた下葉を取り除く
- 枯れて変色した下葉は、ピンセットなどで丁寧に取り除きます。これにより、通気性が良くなり、病害虫の発生を抑えられます。
- 根を整える
- 根がぎっしり詰まっている場合は、軽くほぐしたり、長すぎる根をカットしたりしても良いですが、根を傷つけすぎないように注意しましょう。カットした場合は、数日陰干しして切り口を乾燥させてから植え付けると、根腐れのリスクを減らせます。
- 土の上に、準備した多肉植物をポットに入れたまま仮置きし、配置のバランスを確認する。
- 主役を決める
- まずは一番見せたい多肉植物(主役)を配置する場所を決めます。
- 高低差をつける
- 背の高いもの、低いものを組み合わせ、立体感を出すとより素敵な寄せ植えになります。
- 色のバランス
- カラフルな多肉植物を散りばめるか、同系色でまとめるかなど、色のバランスも考慮します。
- 形のバリエーション
- 丸いもの、細長いもの、ロゼット型、垂れるタイプなど、大小様々な形の多肉植物を組み合わせると、単調にならず、動きが出ます。
- 穴を掘る
- ピンセットや指で軽く穴を掘り、多肉植物の根を傷つけないように入れます。
- 土を入れる
- 根の周りに隙間ができないよう、丁寧に土を入れます。
- 竹串や割り箸を使って、根の間にしっかりと土を押し込むようにします。この時、根が完全に隠れるように、しかし多肉植物の葉が土に埋もれないように注意します。
- 株元を固定する
- 植え込んだ多肉植物がぐらつかないよう、周りの土を軽く押さえて固定します。強く押さえすぎると、根が傷ついたり、土が固まりすぎて水はけが悪くなったりするので注意しましょう。奥から手前へ、背の高いものから低いものへと順番に植え付けていくと作業がしやすいです。
- 土の表面を整える
- 全ての多肉植物を植え込んだら、土のバランスが行き届いているか調整します。
- 化粧砂や飾り石を敷く
- 見た目を美しくし、土の跳ね返りを防ぐために、化粧砂や飾り石を敷き詰めても可愛くなります。色や粒の大きさで雰囲気が変わるので、好みに合わせて選びましょう。
- 葉の上の土を払う
- ブロアーや筆などを使って、多肉植物の葉の上に落ちた土を優しく取り除きます。土が付着したままだと、キズがつき見た目が悪くなるだけでなく、日光を遮ったり、病気の原因になることもあります。
寄せ植えの植え替え・仕立て直し
- 時期
- 多肉植物は生長すると形が崩れたり、根詰まりを起こしたりすることがあります。1〜2年に一度を目安に、春か秋の成長期に植え替えや仕立て直しを行いましょう。
- 徒長した時
- 徒長してしまった場合は、適当な場所でカットして挿し木にすることで、新しい株として仕立て直すことができます。
寄せ植えをさらに楽しむためのアイデアとヒント
鉢の素材や形にこだわる
- テラコッタ
- ナチュラルで温かみのある雰囲気に。
- ブリキ
- アンティークやシャビーシックな雰囲気に。
- 木箱
- 素朴で温かい雰囲気。呼吸するので多肉植物にも優しい。
- 陶器
- 和風にも洋風にも合わせやすく、高級感も出せる。
- リメイク鉢
- 空き缶や空き瓶、使わなくなった食器などをリメイクして鉢にすると、個性的な寄せ植えが作れます。排水穴を忘れずに開けましょう。
- 流木や石
- 自然素材と組み合わせることで、よりワイルドでアートな雰囲気に。
飾り付けで個性を出す
- 化粧砂
- 色や粒の大きさで印象が変わります。明るい色で爽やかに、黒でシックになど。
- 飾り石
- 河原の石、カラーサンド、ガラスストーンなど。
- ミニチュア雑貨
- 小さな動物のフィギュア、ミニチュアハウス、ガーデンピックなどを配置すると、ストーリー性のある寄せ植えになります。
- 多肉植物以外の植物
- ドライフラワー、コケ、エアプランツなどを組み合わせると、より豊かな表現が可能です。
季節感を取り入れる
- 春
- パステルカラーの多肉植物や、生育期にあたるセダムをモリモリ取り入れるとより華やかに。
- 夏
- 涼しげな色合いの多肉植物や、斑入りの種類が映えます。スケルトン雑貨も人気デス。
- 秋
- 紅葉する多肉植物を主役にハロウィンなどの雑貨をプラスすると、季節感あふれる寄せ植えに。
- 冬
- 寒さに強い品種を選び、クリスマスオーナメントなどを飾ると、冬のディスプレイにも。
多肉植物の寄せ植えは、単なるガーデニングを超え、創造性、癒し、そして変化を楽しむ奥深い世界です。
ぜひハードルを下げて自分だけのオリジナルな寄せ植えを楽しんでみませんか?
一緒に多肉植物の寄せ植えを楽しみましょう!


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