多肉植物のアガベは、クールで独特の存在感があります。
希少価値の高い品種も多く、一点物でレアなアガベを見つける喜びはおおきいものです。
個々のアガベは育つ環境や手入れ方法によってその姿を変え唯一無二の存在となります。
特に珍しい品種は、手に入れることが難しく、その希少性が高付加価値を生み出します。
自宅やオフィスに、自然が生んだアート作品のようなアガベを取り入れて、空間に洗練された魅力をプラスするために、アガベについて詳しくみてみよう。
アガベは多肉植物?基本情報
アガベとは、メキシコを中心とした中南米などに分布する常緑の多肉植物です。テキーラの原料としても知られています。
世界4大スピリッツのひとつ、テキーラを造るための必要不可欠な植物です。
アガベは、園芸品種として様々なバリエーションが作り出され、観葉植物としての人気も高まっています。
品種によりますが、アガベの多くは暑さと乾燥に強く、耐寒性もあって丈夫です。常緑の多年草で、花をつけるにはとても長い年月がかかります。
アガベの原産地
アガベの品種は200以上あるとされ、品種によって原産地もさまざまです。
リュウゼツランやアオノリュウゼツランという品種はメキシコ原産です。葉の周りが歯のように大きく切れ込んだ荒々しいフォルムで近年大人気のアガベ・チタノタも同じく自生地はメキシコです。
また、葉の先端に長く鋭いトゲを持つアガベ・ユタエンシス エボリスピナは、アメリカ・カリフォルニア州のノパ山脈。
白い模様と黄色の斑の入った濃緑色の葉から細い巻きひげが出ているアガベ・パルビフローラ バリエガタ(姫乱雪/ひめみだれゆき)は、アリゾナ州南部付近の高山地です。
また、アガベ のスーパー・クラウンやアガベ・イシスメンシス錦など、日本で作出された品種もあります。
主要なアガベの品種
アガベには多くの品種があり、それぞれ異なる特徴をもっています。
アガベのおすすめ品種をご紹介
アガベ・雷神
雷神はアガベの中でもかなりクールなフォルムで、ブルーグレイの葉に赤爪をつけ、先端だけ突出して長く爪を伸ばすのが特徴です。まさに稲妻のようなトゲトゲしいラインがかっこよく、人気も高いアガベですね。
アガベ イシスメンシス(雷帝)
イシスメンシスはブルーグリーンの葉を低くく伸ばしながら成長し、葉の先端の爪がうねうねとやや長く伸びるのが特徴のアガベです。雷神と似ていることから、雷帝の和名がつけられています。
生育旺盛ではありますが、大きくなっても30〜40cmの小型種なので初めてのアガベとしてもおすすめです。
アガベ・白鯨
白鯨はチタノタから生まれた日本生まれの園芸品種で、肉厚でワイドな葉に白い爪が生えるのが特徴のアガベです。シエラ系チタノタと比べるとより葉の色がライムグリーンで、白い爪が長いという違いがありますが、現在では葉色がブルーグリーンよりでも爪が長ければ白鯨と名前で出回ることもあります。
多肉植物アガベの育て方
アガベは夏型の多肉植物なので、気温15〜30℃の時期を好み、気温10℃以下で休眠します。
品種によっては-10℃などまで耐えられ、地植えができるアガベもありますが、基本的には耐寒温度は5℃程度です。
あまり寒さに強くはないので冬の管理に気をつけておきたいです。
アガベの育て方は難しいことはないですが、コツを抑えておかないと葉が間延びする徒長や葉が変色したり、シワシワになったりと、意外とかっこいい見た目を維持できません。
徒長させずにかっこよく育てるコツを踏まえながら、多肉植物アガベの育て方のポイントをみていきましょう。
水やり
アガベは乾燥に強く、過湿が苦手です。そのため、水やりは控えめにすることがポイントです。
アガベの顔色を観察し土が乾いていたら鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えましょう。
肥料の与え方
アガベへの肥料は、効果がゆっくり長く続く緩効性肥料を、5〜7月の間に、規定量よりもやや少なめに与えます。もしくは植え替えをしたときに、効果が1年続くような緩効性肥料を適量土に混ぜておけばOKです。
早く大きくしたい場合は秋頃にも肥料を与えるといいですが、やりすぎると徒長の原因にもなるので要注意です。じっくりゆっくりと育てて美しいクールなフォルムを保ったまま育てていきましょう。
日光・照明と風通し
光については、アガベは日光を好むため、限りなく一日当たりの良い場所にあるのが理想的です。
日当たりと風通しがいい場所に置いてあげましょう。この条件が欠けてしまうと徒長しやすくなります。
ちなみに、アガベはわりと直射日光にも強いですが、個体や品種によっては30度以上の真夏になると葉焼けする可能性があります。
様子をみながら遮光するか、明るい日陰に移動させておくと安心ですね。
屋外に置くのが理想ですが、室内に置く場合は窓ガラス越しに置いて、サーキュレーターを使うなど風通しをよくし、光不足を避けるために植物育成用のライトを使いましょう。
室内インテリアとして
アガベは存在感があり、シンプルかつモダンなインテリアにもよく合います。
例えば、ミニマリスト風のインテリアに合わせて、シックな鉢に植えたアガベを飾って、部屋全体の雰囲気が整えられます。
また、アガベの形は彫刻のようなものもあるため、複数の品種を並べて飾るとアートのような空間が作ります。
アガベの増やし方
アガベを増やす最適な時期は、気温が穏やかな春と秋です。
これらの季節に安定した気候、適切な光、そして適した土と温暖な環境でしっかり根付き、ぐんぐんと成長します。
アガベを子株で増やす
アガベは元気な株であれば毎年のように可愛らしい子株が根の付近から生えてきます。植え替えのタイミングで親株から外して単体で育てることで増やすことができます。
親株から外す場合は自然に取れることがあり、また少し力を入れると外れることもあります。
ハサミなどで切る場合はきちんと消毒をしてからカットしますが、取れない場合はまだ子株が育っていないケースが多いので付けたまま待ちましょう
また子株は親株についていたほうが成長速度が非常に早いです。外してしまうと成長が止まってしまうこともあるので見極めがカギとなります。
アガベを育てる上での注意点 害虫と病気の対策
アガベは丈夫な多肉植物ですが、特に室内で育てていると風通し不足によるカイガラムシやハダニなどの害虫が発生することがあります。
見つけ次第、濡れたティッシュや歯ブラシなどで除去してください。稀に成長点付近にカイガラムシなどがつくことがあります。同じく見つけ次第除去してください。
早めに取り除き、被害が広がらないようにしてあげましょう。
まとめ アガベの魅力と楽しみ方
アガベはその独特なフォルムと手入れのし易さから、多肉植物の中でも特に人気が集まっている植物です。
多肉初心者からコアな愛好家まで、様々な品種が揃っているため、好みに合わせて選ぶことができますアガベはインテリアとしても素晴らしいアクセントになるため、自宅の空間に取り入れることで、日常にちょっとしたグリーンに癒されます。
多肉植物のアガベは、オトナ男子をはじめ多肉植物愛好家やインテリア愛好家にも非常に人気のある植物です。
管理のコツさえ掴めば、初心者でも楽しめるため、ぜひ挑戦してみてください。