日々の暮らしにグリーンがあるとかなーり癒されます。
日ごろ眼を酷使することの多い現代人にとって、植物はだいーぶ眼の保養になります。
さまざまな植物がありますが、そのお手軽さと育てやすさから、グリーン入門編として多肉植物が愛されています。
今回も、多肉植物の基本的な育て方から、人気の品種、おしゃれな飾り方、さらに購入場所まで、多肉植物のある暮らしについてご紹介していきます。
多肉植物とは?その魅力と多様な種類をみてみよう

多肉植物とは、葉や茎、根に水分を蓄えることで、乾燥した環境でも生き抜くことができる植物の総称です。
この特殊な構造により、水やりの手間が少なく、日々の忙しい方でも気軽に育てられるのが最大の魅力。
多肉植物の多種多様なフォルムも惹かれポイントです。
ぷっくりとした丸い葉を持つもの、シャープな形をしたもの、まるでバラのようなロゼット型のものなど、本当に多種多様です。
愛らしさ満載なこのフォルムが、多肉植物のコレクションを楽しむ醍醐味でもあります。
多肉植物の主な属性
属性 | 特性 |
エケベリア | バラの花のようなロゼット型が特徴で、その人気はトップ級です。 品種改良が進んでおり、様々な色や形のものが楽しめます。 |
セダム | 小さな葉が密集して育つタイプが多く、グランドカバーや寄せ植えのアクセントにもよく選ばれます。 もりもり増えるので育てやすいです。 |
グラプトペタルム | エケベリアに似たロゼット型ですが、より肉厚な葉を持つことが多いです。 葉挿しで簡単に増やせる多肉植物としても知られています。 |
ハオルチア | 透明感のある葉が特徴的で、オブツーサなど窓を持つ品種が特に人気です。 直射日光を嫌い、日陰でも育つため室内向きの植物です。 |
サボテン | 広義では多肉植物の一種ですが、一般的にはトゲを持つものを指します。 ユニークな形と花が魅力です。 |
多肉植物を始める前に知っておきたいことは、最適な環境作り

多肉植物を元気に育てるためには、環境を整えてあげることが非常に重要です。
この三大要素が、多肉植物の成長をおおきく左右します!!順にみていきましょう。
日当たりと置き場所について
多肉植物は基本的に日当たりの良い場所を好みます。
しかし、真夏の直射日光は葉焼けの原因になることもあるため、遮光ネットを使用したり、半日陰に移動させたりすることも必要になります。
- 屋外
- 日当たりの良いベランダや庭が最適デス。雨ざらしだと根腐れ、ジュレるなどの原因にもなるため、軒下などがおススメ。
- 屋内
- 窓辺など、光が十分に当たる場所をセレクト。光が不足すると、多肉植物はひょろひょろと徒長(とちょう)してしまい、本来の美しい姿を保てなくなります。光が足りない場合は、植物育成ライトの活用も検討しましょう。基本は屋外がベスト!
風通しの重要性
多肉植物にとって風通しは非常に大事です!
風通しが悪いと、土が乾きにくくなり根腐れの原因となるだけでなく、カイガラ虫などが発生しやすくなります。
- 風通しの良い屋外に置く。
- 無風時は、サーキュレーターなどで空気を循環させたりする工夫が必要。
水やりの基本
多肉植物の水やりは、「顔色を見る」が基本デス。
土が完全に乾いてから数日後、葉がシワシワになったら(欲しがってるお顔になったら)たっぷりと与えると良い!がポイント。
以下は参考デス。
- 春・秋
- 土が完全に乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。
- 夏
- 月に1~2回をめどに。高温多湿の環境は根腐れ、ジュレてダメになる原因になります。
- 冬
- 断水気味に管理します。月に1回程度をめどに。
水やりのタイミングは、上記はあくまでも目安になります。
多肉植物の種類や季節、鉢の大きさ、用土の種類によっても異なります。
迷った場合は、土の表面が乾いているかだけでなく、鉢を持ち上げて重さを確認することや、竹串や割りばしなどを土に刺して湿り気をチェックします。
一番は、多肉植物の顔色をみて把握できるとベストです。葉にハリがなくシワシワになっていたら水やりしましょう。

多肉植物の鉢選びと専用土

多肉植物のお世話で、鉢選びと専用土選びも非常に重要です。
水はけや通気性にも大きく影響し、多肉植物の成長を左右します。
鉢の種類と選び方
- 素焼き鉢
- 通気性と水はけが良く、多肉植物の栽培に最も適しています。水分が蒸発しやすいため、水やりの頻度を少し上げる必要がある場合もあります。
- プラスチック鉢
- 軽量で安価ですが、通気性が悪いため、水やりの管理に注意が必要です。
- セメント鉢・テラコッタ鉢
- 素焼き鉢と同様に、通気性や水はけに優れています。デザイン性の高いものも多く、インテリアの一部としても楽しめます。
鉢の大きさは、多肉植物の株を大きくしたいか現状維持でいきたいかに合わせて選びましょう。
株を大きくしたいときは、株の直径よりも一回り大きい程度の鉢が目安です。
株を現状の大きさのまま愛でたい方は、株ぴったりサイズの鉢を選んであげます。
鉢選びについてさらに詳しく見てみたい方はぜひぜひ以下も参考にしてみてくださ~い。

多肉植物に適した用土
多肉植物は、水はけと通気性の良い土を好みます。市販の多肉植物用土が手軽で便利ですが、自分でブレンドすることも可能です。
- 赤玉土
- 保水性と排水性に優れています。
- 鹿沼土
- 排水性と通気性に優れ、根腐れ防止にも役立ちます。
- 軽石
- 排水性と通気性を高めます。
- バーミキュライト・パーライト
- 保水性や通気性を高めます。
自分でブレンドする場合は、赤玉土(小粒)、鹿沼土(細粒・小粒)、軽石(小粒)をそれぞれ同量程度混ぜ合わせるのが一般的です。参考にしてみてください。これに少量の腐葉土や堆肥を混ぜても良いでしょう。
多肉植物の日常的なケアとトラブル対策

多肉植物を長く楽しむためには、日々の観察と適切なケア、タニパトが欠かせません。
植え替えのタイミングと方法
多肉植物は成長に合わせて、植え替えが必要です。根詰まりを起こすと、成長が鈍ったり、下葉が枯れやすくなったりします。
- タイミング
- 春か秋の生育期が適しています。
- 方法
- 古い土を軽く落とし、傷んだ根は清潔なハサミでカットします。
- 新しい鉢に用土を少量入れ、多肉植物を置き、根を広げるようにして用土を足します。
- 鉢を軽く叩いて用土を落ち着かせ、株を安定させます。
肥料について
多肉植物は基本的に肥料をそれほど必要としません。肥料を与えすぎると、徒長したり、根を傷めたりする原因になります。
また同じ種類の苗でも肥料の有無で、苗全体の色が変化します。
お好みの色やフォルムに近づけるよう色々と試せることも多肉植物の奥深い魅力になってます。
- 生育期の春と秋に、ごく少量の肥料を与えるか、液体肥料を薄めて与える程度で十分です。
- 植え替え時に元肥としてマグァンプKなどの緩効性肥料を少量混ぜるのも良いでしょう。
病害虫対策
多肉植物は比較的病害虫に強い植物ですが、全く被害を受けないわけではありません。
早期発見と対処が重要です。
- カイガラムシ
- 葉の付け根などに白い塊として付着し、多肉植物の汁を吸います。見つけ次第、歯ブラシなどでこすり落とすか、ピンセットで取り除きます。苗ごと洗い流しても〇。
- アブラムシ
- 新芽や若い葉に群がって汁を吸います。数が多い場合は薬剤散布、少ない場合は洗い流すなどして対処します。
- ナメクジ
- 夜間に活動し、葉を食害します。見つけ次第除去します。
風通しを良くし、枯葉は取り除く、適切な水やりを行うことで、病害虫の発生を抑えることができます。
以下も参考にしてみてください。

多肉植物をもっと楽しむ!寄せ植えと飾り方

多肉植物の魅力は、単体で飾るだけでなく、複数の品種を組み合わせた寄せ植えで、さらに引き出すことができます。
寄せ植えのポイント
- バランス
- 背の高い品種、低い品種、這う品種などを組み合わせることで、高低差や奥行きが生まれ、立体的な寄せ植えになります。
- 色合い
- お好みで、赤やピンク、紫など、紅葉する品種を取り入れると、カラフルで目を引く寄せ植えになります。またシンプルに一色をテーマに寄せることでもおしゃれな寄せ植えに仕上がります。
- 成長速度
- 成長速度が似ている品種同士を組み合わせてあげると、後々の管理がしやすくなります。
- 鉢との相性
- 鉢の色や素材も寄せ植えの雰囲気を左右します。
多肉植物のおしゃれな飾り方
多肉植物は、その可愛らしいフォルムを活かして、様々なインテリアにマッチします。
- 窓辺に並べる
- 光を求める多肉植物にとって最適な場所であり、外からの光を受けて、多肉植物のシルエットが美しく浮かび上がります。
- ベランダ・庭先のアクセントに
- 棚やボードに並べたり、おしゃれな鉢カバーに入れたりするだけで、多肉ゾーンがぐっと良くなります。
- テラリウム
- ガラス容器の中に多肉植物を植え込むことで、ミニチュアの庭のような世界観を作り出せます。
- ウォールディスプレイ
- 壁掛けプランターなどを利用して、壁面を多肉植物で飾ることも可能です。ミニサイズで玄関先に飾るのもおすすめです。
- ミニチュアガーデン
- 浅い平鉢に、多肉植物と一緒にミニチュアのオブジェを配置して、小さな世界を表現するのも楽しいです。
多肉植物の増やし方【葉挿し、挿し木、株分け】

多肉植物は、様々な方法で簡単に増やすことができます。
増えた多肉植物を友人とトレードしたり、寄せ植えの材料にしたりすることも楽しいものです。
葉挿し(はざし)
葉挿しは、多肉植物の葉を土に挿すだけで、新しい株が生まれる増殖方法です。
特にエケベリアやグラプトペタルムなどで成功しやすいです。
- 健康な葉を根元から優しくもぎ取ります。
- 数日間、日陰で葉を乾燥させ、切り口を乾かします。
- 用土の上に葉を寝かせるように置きます。
- 明るい日陰に置き、土が乾いたら霧吹きで軽く湿らせます。
- 数週間から数ヶ月で、葉の根元から小さな芽と根が出てきます。
挿し木(さしき)
挿し木は、多肉植物の茎をカットして土に挿す方法です。徒長してしまった多肉植物を仕立て直す際にも有効です。
- 伸びすぎた茎を清潔なハサミでカットします。
- 切り口を数日間、日陰で乾燥させ、カラカラにします。
- 用土に挿し、明るい日陰に置きます。
- 数週間から数ヶ月で根が出てきます。
株分け(かぶわけ)
株分けは、成長して子株が増えた多肉植物を、親株から分けて増やす方法です。
- 鉢から多肉植物を取り出し、土を軽く落とします。
- 手で優しく子株を親株から分けます。根が付いている場合は、根を傷つけないように注意します。
- 分けた子株をそれぞれ別の鉢に植え付けます。
多肉植物の購入場所と選び方

いざ多肉植物を迎え入れたいと思っても、どこで買えばいいのか、どんな植物を選べばいいのか迷う方もいるかもしれません。
購入場所
- 園芸店・ホームセンター
- 品種は限られますが、手軽に購入できます。状態の良い多肉植物を選ぶことが大切です。
- 多肉植物専門店
- 希少な品種や、珍しい交配種など、幅広い種類の多肉植物を見つけることができます。生産者さん・店員さんに相談して、育て方のアドバイスをもらうのも良いでしょう。
- インターネット通販
- 自宅にいながら、多くの品種の中から選ぶことができます。しかし、実物を見られないため、信頼できるショップを選ぶことが重要です。
良い多肉植物の選び方
- 葉にハリがあるか
- 葉がしおれていたり、ブヨブヨしているものは避けましょう。
- 徒長していないか
- 茎が間延びしていないか確認しましょう。
- 病害虫の有無
- 葉の裏や株元に、白い粉や黒い点、虫が付いていないか確認しましょう。
- 根の状態
- 可能であれば、鉢底から根が見えているか、根が元気そうか確認しましょう。
多肉植物を始める初心者さんのためのQ&A

多肉植物とグリーンライフを楽しもう

多肉植物の魅力を伝えたい!
多肉植物は、その可愛らしい見た目と育てやすさから、私たちの生活に癒やしと彩りを与えてくれる素晴らしい植物です。
多肉植物初心者の方でも、こちらでご紹介した基本的な育て方を実践すれば、きっと元気に育てることができます。
様々な品種を集めてコレクションを楽しんだり、自分だけのオリジナル寄せ植えを作ってみたり、多肉植物の世界は無限大です。
ぜひ多肉植物のある暮らしを楽しみましょう。
