最近、お洒落なカフェやインテリアショップで、トゲトゲしててカッコいい植物を見かけることが増えてきました。
2025年も、その人気は衰えることを知らず、特にこだわりを持つ「オトナ男子」たちを熱狂させている多肉植物、アガベ。
ワイルドな見た目だけど、多肉初心者さんでも始めやすく、知れば知るほど奥深い世界が広がっています。

今回は、「アガベに興味があるけど、何から始めたらいいかわからない」という多肉植物初心者さんに、アガベの持つ唯一無二の魅力から、後悔しないためのベストな選び方をご紹介していきます。
今日からアガベデビュー!しちゃいましょう。お気に入りの株との出会い、育てる楽しさを。
バックナンバーの【梅雨対策2025】アガベを元気に夏越しさせる!初心者向け管理方法の完全ガイドについても併せてご覧くださ~い。
なぜ今、オトナ男子はアガベにハマるのか?3つの魅力

そもそも、なぜこれほどまでにアガベは人気なのでしょうか。
その理由は、他の観葉植物にはない、アガベ特有の魅力にあります。
ハマるポイント① 唯一無二のワイルドな造形美
アガベの最大の魅力は、なんといってもそのワイルドで力強いフォルムです。
天に向かって伸びる硬質な葉、葉の縁に並ぶ鋭い「鋸歯(きょし)」、そして葉の先端に光る鋭利なトップスパイン(頂刺)。
そのどれもが、自然が作り出したとは思えないほどの芸術的な造形美を誇ります。
種類によって葉の形、色、棘の厳つさは千差万別。
まるで彫刻作品のような存在感は、一つ置くだけでお部屋の雰囲気をガラリと変えてくれます。
モダンなインテリアにも、インダストリアルな空間にも、武骨なガレージにも不思議とマッチする懐の深さも、オトナ男子の心をくすぐるポイントです。

ハマるポイント② 育てる楽しみとコレクション性
アガベは「生きるアート」とも言えます。お迎えした時が完成形ではなく、日々の成長とともに少しずつそのお顔を変えていきます。
- 成長の過程
- 新しい葉が展開し、株が徐々に引き締まっていく様子は、圧巻デス。時間をかけてゆっくりと成長するため、その変化を見守るのが日々の楽しみになります。
- 個体差の沼
- 同じ種類のアガベでも、苗によって鋸歯のうねり方や葉の幅が全く異なります。この「個体差」がコレクション性を高め、「自分だけの特別な一株」という満足感が〇。
- 希少性
- 人気品種や、特徴的な形質を持つ苗は「ネームド株」と呼ばれ、高値で取引されることも。資産価値としての側面も持ち合わせており、コレクションの沼は深いです。

ハマるポイント③ 意外と手間いらず?タフな生命力
アガベはもともとメキシコなどの乾燥地帯に自生する植物。
そのため、非常にタフで乾燥に強く、基本的なポイントさえ押さえればアガベ初心者さんでも枯らすことは少ないのが特徴です。
頻繁に水やりをする必要もなく、忙しい現代人のライフスタイルにもぴったりデス。
むしろ、少し放置気味なくらいがちょうど良いことも。この「手間いらず」なところも、人気の秘密と言えるでしょう。

【初心者向け】後悔しない!アガベの選び方5つのステップ

アガベの魅力がわかったところで、いよいよ「最初のアガベ」を選んでいきましょう。
ここでは、アガベ初心者さんが後悔しないための5つのステップをご紹介。
一番大切なのは、あなたのビビビな「直感」です。SNSでアガベ、チタノタなどと検索して、たくさんのアガベを見てみましょう。
「このゴツゴツした感じが好き」
「この青白い葉が綺麗」
「コンパクトで可愛いのがいい」
など、純粋に「カッコいい!」「育ててみたい!」と思えるひと株を見つけることが、アガベライフを長く楽しむための秘訣です。
どんな種類があるのかわからないと選びようがありません。
手頃で始めやすい入門種として、まずは気軽に始めてみたいという方には、「吉祥冠」や「雷神」といった品種はおススメです。
ホームセンターなどでも比較的手に入りやすく、価格もお手頃。アガベの基本的な育て方を学ぶのに最適なひと株です。
2025年も引き続き人気の代表的なアガベをさらにいくつかご紹介していきます。
- 王道にして最高峰!「アガベ・チタノタ(オテロイ)」
- アガベ人気を牽引する、まさに王様的存在。肉厚な葉と、荒々しくうねる厳つい鋸歯が特徴です。産地や個体差によって様々なタイプが存在し、「白鯨」「シーザー」「ハデス」といった名前(ネームド)で呼ばれる株は、コレクター垂涎の的。まずはこのチタノタから始める方も多く、アガベの魅力を存分に味わえる代表格デス。
- 荒々しい棘の競演「アガベ・ホリダ」
- チタノタと双璧をなす人気品種。長く黒い棘が特徴で、非常に攻撃的でワイルドな見た目をしています。凄まじい存在感を放ち、ひとつはコレクションに加えたくなること間違いなし。
- コンパクトな優等生「アガベ・ユタエンシス・エボリスピナ」
- アメリカのユタ州などに自生する高山性のアガベ。陽炎のようにうねる白く長い棘が美しく、成長は比較的ゆっくりめです。コンパクトにまとまりやすいため、置き場所を選ばないのも嬉しいポイント。
- 青白い葉が美しい「アガベ・パリー・トルンカータ」
- 「吉祥天」という和名でも知られる人気品種。青白い葉がロゼット状に美しく展開し、その均整の取れたフォルムはまさに芸術品そのもの。こちらも育てやすく、耐寒性もあるため、アガベ初心者さんにもおススメです。
理想のアガベさんを見つけたら、次はいよいよお迎えです。
主な購入場所と、それぞれの特徴を知っておきましょう。
〇メリット | ×デメリット | |
ホームセンター 大型園芸店 | 手軽に立ち寄れる。 価格が安い傾向にある。 | 品種が限られる。 専門的な知識を持つスタッフがいない場合がある。 |
アガベ 多肉植物専門店 | 品揃えが豊富。 健康で質の良い株が多い。 育て方について専門的なアドバイスがもらえる。 | 価格はやや高め。 店舗数が限られる。 |
オンラインストア フリマアプリ | 国内外の希少な株を見つけられる。 選択肢が非常に多い。 | 実物を見られないため、写真とのギャップがあることも。 根の状態が確認できないリスクがある。 (発根済みか、抜き苗かなどを要確認) |
植物イベント | 多くの生産者さんや専門店が一堂に会する。 生産者さんと直接話せる。 | 開催時期が限られる。 人気ブースは混雑必至。 |
初心者の方は、まずは専門店でスタッフの方に相談しながら選ぶのが最も安心でおススメです。
お迎えする株を決めたら、最後に健康状態をしっかりチェックしましょう。
- 葉の状態
- ハリとツヤがあり、肉厚であるか。不自然なシワや変色、傷が少ないか。
- 株の安定感
- 鉢を軽く持って揺らした際に、株がグラグラしないか。
(グラつく場合、根が張っていない可能性がある)
- 鉢を軽く持って揺らした際に、株がグラグラしないか。
- 害虫の有無
- 葉の付け根や裏側に、カイガラムシなどの白い綿のようなものが付着していないか。
- 徒長していないか
- 葉と葉の間が間延びせず、ギュッと詰まっているか。
アガベの価格は、数百円の小さな苗から、希少なコレクション株になると数十万円、時にはそれ以上と、非常に幅広いです。
あらかじめ「最初の一株は〇〇円くらいまで」と予算を決めておくと、選択肢が絞りやすくなります。
まずは5,000円~15,000円程度の予算を見ておくと、満足のいく人気品種の中から、健康で形の良い株を選ぶことができるでしょう。
これだけは押さえたい!アガベ育成の基本

理想のひと株を迎え入れたら、いよいよ育成スタート!!!
ここでは、アガベ初心者さんが最低限押さえておきたい育成の基本をご紹介していきます。
この3つだけは覚えておきましょう。
- 日光と風通しが命
- アガベは日光が大好き。よく日が当たる、風通しの良い場所で管理しましょう。ただし、真夏の直射日光は葉焼けの原因になるため、遮光ネットなどで光を和らげる工夫が必要です。室内で育てる場合は、育成ライトを活用するのがおススメです。
- 水やりは「乾いたら、たっぷりと」
- アガベ初心者さんが最も失敗しやすいのが水やりです。基本的に、「土が完全に乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと」与えます。水やり頻度は季節や環境によって異なりますが、春・秋の成長期で1~2週間に1回程度が目安。水のやりすぎは根腐れの原因となるため、「乾燥気味」を意識してみましょう。
- 土と鉢選び
- 土は水はけの良いものがベストです。市販の「サボテン・多肉植物用の土」をベースに、軽石や赤玉土を混ぜて、さらに水はけを良くすると良いでしょう。鉢もデザイン性だけでなく、通気性や排水性の良いものを選ぶことが大事です。年に一度、春ごろに一回り大きな鉢へ植え替えをしてあげると、元気に成長します。

さあ、あなただけのアガベを見つけよう!

ワイルドな見た目、育てる楽しみ、そして高いインテリア性。
アガベが2025年もオトナ男子たちを魅了し続けます。
最初は少し敷居が高く感じるかもしれませんが、ポイントさえ押さえれば、オトナ男子のみならず誰でもその魅力の虜になるはずです。
今回ご紹介したアガベの選び方を参考に、ぜひアナタのいお気に入りのひと株を見つけて、アガベのある暮らしを取り楽しんでみてください。
水やりや植え替えをしながら、その成長を見守る時間は、きっと日々の喧騒を忘れさせてくれる、豊かで贅沢なひとときとなりそうです。