多肉植物の水やりすぎは危険?
水やりのベストなタイミングを極めよう
多肉植物のほとんどは乾燥地帯や高山地帯に自生しており、過酷な環境を生き抜くために、葉に水を溜めたぷっくりとした姿になりました。
一般的な草花や観葉植物に比べてより乾燥を好む性質があるので、水のやりすぎには気をつけて育てましょう。
多肉植物の成長点は、一番上の葉にあるため、この葉の水分を使ってしまうと自分が死んでしまいますが、草花に水をあげるときのように水やりの頻度が毎日ではやりすぎです。
多肉植物を観察して葉がしんなりしていたり、ぷっくり具合がなくなってきたら、週に一回など季節に合わせた水やり頻度で育てましょう。水をやりすぎると、葉が半透明になりジュレてダメになってしまいます。
地域差もありますが、基本はよく観察をし、育てている多肉植物の顔色をみながら、おおよその水やり頻度の目安をつけてていきましょう。
多肉植物はどの季節に生育期を迎えるかによって「春秋型」「夏型」「冬型」の3タイプの生育型に分けられます。
「春秋型」
とくに人気のエケベリアやセダム、グラプトペタルムなどの多肉植物は春秋型です。
春秋型は、春と秋に生育して、冬は休眠します。夏は生育が穏やかな種類です。
そのため、夏の間に水を控えて強制的に休眠させると、根腐れがしにく強い株に仕立てることが出来るのでおすすめです。
春秋型は、春と秋は3日に1回、夏は10日に1回、冬は月に1回程度が目安です。
「夏型」
アガベなどの葉が固めで力強い多肉植物は夏型です。夏に生育し、春秋は生育が穏やかで冬は休眠します。
暑さは得意だけど、湿気は嫌いなので、夏の生育が鈍るようなら様子を見て水やりを減らします。蒸れて根腐れしてしてしまうのを防ぐためです。
休眠期の冬には水やりをせず、断水をした方が良いものがあります。
夏型は、春と夏と秋は3日に1回、冬は月1回程度が目安です。
「冬型」
丸く石のような形をしたコノフィツムなどは冬型です。冬型は冬に生育して、春秋は活動が緩やかに、夏は休眠する種類です。
低温が好きな種類が多いですが、基本的に0℃以下は苦手なので、冬になったら屋内で管理します。水やりも、冷える時間帯は避けて、暖かい日の午前中に行います。
冬型は、春と秋は10日に1回、夏は水をあげなくて大丈夫です。また冬は5日に1回程度が目安です。
水やり頻度はあくまで目安であり、多肉植物に水やりをするときは、植物の状態をみて判断することが大切です。
水のやりすぎにならないよう多肉植物の水やりサインを見極めて、適切なタイミングで水やりをしましょう。
日頃の観察時にお水を欲しがっているか?を観るのと同時に「灰色カビ病」や「炭疽病」「カイガラムシ」など、病気にかかっていないか虫がついていないかもチェックしてあげましょう。
春先から梅雨にかけて発生しやすい「灰色カビ病」は、水が染みたような病斑ができ、やがて腐って灰色のカビで覆われる病気で、風通しが悪く湿度が高くなると発生しやすくなります。
春から秋に雨が多い時期や、風通しの悪い場合に発生しやすい炭疽病も、灰褐色や黒褐色の病斑ができ、観賞価値をぐんと下げてしまいますので、早めにお手入れしてあげましょう。
多肉植物は日光と風通しが良い事を好みます。生命力は強いので多肉植物は年々人気が上昇しています。近頃では「多肉女子」なんて言葉も流行っています。
少ない水分でも元気に育ち、枯れることもほとんどありません。初心者の方にもとてもおすすめです。
より過ごしやすい環境づくりをしてあげ、多肉植物の可愛さを保ち癒されましょう。